育児ストレスの解消に必要なこと【食事&栄養編】
栄養面が満たされていないと、安定した精神活動に必要な神経伝達物質の過不足や、血糖コントロールの異常、自律神経の乱れなどが生じ、感情が不安定になりやすくなります。
簡単に言うと、栄養が不足していると、感情が不安定になりやすいので、育児ストレスが多いときほど、十分に栄養を摂ったほうが良いですよ~という話です。
カロリー過多の栄養不良
たしかに食糧難の時代とは違って、カロリー不足でやせ細ってしまうような方は少なくなりましたが、問題は食事内容の質です。
現代人は、糖質過多、タンパク質・ビタミン・ミネラル不足に陥っている方が非常に多いです。
白米、パン、麺類などの精製糖質はカロリーはとれても、カラダを成長させたり、健全に機能させたりするために必要な栄養素が圧倒的に少ないので、これらが中心の食生活を続けていると、確実に栄養不足に陥ります。
栄養が足りていない人の傾向
- 胃がもたれやすい
- 甘いものが欲しくなる
- 食後は決まって眠くなる
- 毎日コーヒーは必須
- 疲れやすい
- 慢性的にダルイ
- 朝が起きられない
- 感情の起伏が激しい
- イライラしがち
朝食はパンと果物、コーヒーなどで簡単に済ます。昼も、うどんやパスタなどの炭水化物が中心で、食後には眠くなることが多い。
イライラしたり、せかせかしたり、神経が休まらない感覚がある。カッと頭に血が上ったり、急に気持ちが落ち込んだり、感情の起伏が大きい。
胃腸の不調や慢性的な頭痛・肩こり・腰痛などがある…etc.
タンパク質をしっかり摂る
そのため、絶対的な「正解」を求めるのではなく、いくつかの基本原則を押さえておき、あとは自分の状態と相談しながら軌道修正を繰り返すスタンスが大切です。
基本原則の一つは、しっかりタンパク質を摂ることです。
体の大部分はタンパク質を材料として作られています。筋肉・内臓・神経・免疫・ホルモン・消化酵素、いずれもタンパク質なしには正常な機能を維持できません。
そのため、タンパク質が不足していると、心や体にあらゆる不調をきたしやすくなります。
栄養状態の改善にあたっては、まずタンパク質をしっかり摂るところから始めてみましょう。
ビタミンをしっかり摂る
どのビタミンも重要ですが、精神状態に影響しやすいのはビタミンB群です。
たとえば、ビタミンB1は糖質の代謝に欠かせないため、ビタミンB1が不足すると、エネルギー切れみたいな状態になります。
また、ビタミンB6は、神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンの生成に関わっているため、不足すると、イライラや鬱症状などを引き起こします。
ミネラルをしっかり摂る
鉄不足から貧血になると、体内の酸素運搬能力が低下するため、疲労感や鬱症状が出やすくなりますし、亜鉛欠乏は精神面のトラブルに関わる症例の中でも圧倒的に多く見られると言われています。
マグネシウムは体内の300以上の酵素反応に関わっているため、不足すると様々な不調をきたすものですが、
どのくらいの量が適切なのか?
たとえば、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020」によると、ビタミンCは一日100mgを摂るように推奨されています。タンパク質であれば、体重1kgあたり、1gが推奨されています。
この基準に達していない場合は、まずはそこを目指すべきでしょう。しかし、それだけでは不十分です。
なぜなら、栄養の必要量は個人の状態によって大きな差があるからです。
たとえば、
- 妊娠中
- 授乳中
- ストレス
- アルコール
- 薬の常用
- 激しい運動
などは、栄養の消費量が多くなるため、平均的な推奨量よりもたくさんの栄養が必要となります。
また、胃腸のコンディションが低下している場合は、口から入ってきた食べ物をうまく消化吸収できないため、食べている割に栄養不足というケースもあります。
このような個人差を考慮しつつ、十分な栄養を満たすためには、漫然と「バランスよく食べよう」くらいではなく、積極的に栄養を満たそうとする姿勢が大切です。
育児ストレス解消の最短ルート
この「ストレス耐性」とでも言うべき個人差はどこから来るのか?を研究していくと、その要因の一つが栄養状態にあることがわかってきました。
栄養状態だけでストレスの大小が決まるわけではありませんが、栄養状態を無視し、メンタル面だけを切り取って考えるのも筋が違うというものでしょう。
育児ストレス解消に向けての最短ルートは、「感情ヒーリング」と「栄養改善」の両輪で進んでいくものだというのが整体オフィス空流の考え方です。